第19回お金コラム 日本での銀行の成り立ち

お金を扱う場所として最初に思いつくのは銀行ではないでしょうか。お金を預けたり、送金したり、給料の振込先にしたりするほか、預金やNISA口座として活用している方もいるかと思います。今はネットバンクもあり、オンライン上で手軽に手続きできることも増えましたね。その銀行ですが、どのようにして生まれたかご存知でしょうか。今回は日本の銀行の成り立ちについて見てみましょう。

なぜ銀行が生まれたのか

そもそもなぜ銀行が生まれたのでしょうか。それは日本の近代化のために必要だったためです。明治時代、産業の発展や国際貿易の増加に伴い、効率的な金融システムが求められました。そのために金融機関が必要であり、銀行はその中心的な存在として設立されました。企業や庶民からお金を集め、それを基に産業の発展を進めたのです。導入にあたっては、イギリスの金融制度が手本とされました。

商人や企業にとっての銀行

1873(明治6)年に渋沢栄一によって、日本最初の銀行第一国立銀行(現みずほ銀行)ができました。その後100を超える国立銀行ができました。当時、銀行は都市部の商人や企業が主に利用しており、余裕資金などのお金を銀行に預け、預金は融資として企業に貸し出されました。「国立」は「国の法に基づく」という意味です。設立母体は民間なのですが、国立銀行条例に基づいて銀行券(紙幣)を発行していました。しかし、1882(明治15)年に、中央銀行として日本銀行が設立されたため、国立銀行の多くは普通銀行になりました。

庶民の場合

では、庶民はどこにお金を預けたのでしょうか。それはゆうちょ銀行の前身である郵便貯金です。1875(明治8)年に前島密によって導入されました。じつは当時の日本の庶民には「お金を貯めておく」という考え自体がほとんどありませんでした。しかし貯金の奨励がなされ、お金を貯めることが庶民に浸透し、徐々に貯蓄額が増えていきました。全国の郵便局で取り扱っていることや政府の保障の大きな後押しとなりました。その後、大蔵省(現財務省)が本格的な資金運用を開始して、さらに成長していきました。この預けられたお金は、国家の成長や政策のために活用されました。
ちなみに、信用金庫や信用組合、労働金庫、JAバンクやJFマリンバンクは、それぞれ地域住民や地場の企業、労働者間や各業界内の相互扶助を目的として生まれています。

最後に

今回は銀行の成り立ちについて紹介しましたがいかがでしたか。銀行はお金を世の中に循環させる役割も担っていることが見えてきたかと思います。
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