第25回お金コラム 雇用保険制度

「お金コラム第21回 日本の公的保険~社会保険~」では日本の社会保険制度を紹介しました。この社会保険制度には、就労に関する制度も含まれています。そのひとつが「雇用保険」です。けがや病気で仕事を失うと次の職が決まるまでに収入が途絶えてしまいます。そのようなときに生活を守ってくれるのがこの雇用保険です。今回は「雇用保険制度」について紹介します。

雇用保険の加入対象と条件

雇用保険は、日本の社会保障制度の一環で、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大、労働者の能力の開発、その他労働者の福祉の増進を目的としています。加入対象は労働者と事業所です。雇用保険への加入義務のある会社は、「労働者を一人以上雇用しているすべての事業所」です。また、加入義務のある従業員は、パートやアルバイトなどの雇用形態にかかわらず、以下の条件に当てはまるすべての人です。

(1)勤務開始時から最低31日間以上働く見込みがある
31日以上雇用が継続しない場合を除き、すべての労働者が該当します。契約に「更新する場合がある」という規定がある場合でも、実際に31日以上雇用された実績があればこの条件を満たします。
(2)1週間あたり20時間以上働いている
週の所定労働時間が20時間以上であることを意味します。契約上の所定労働時間が週20時間未満となっている場合は、この要件を満たしません。
(3)学生ではない(例外あり)
原則として学生は雇用保険に加入できませんが、卒業見込証明書を有する者で卒業前に就職し、卒業後も同一の事業主に勤務することが予定される場合は加入対象となります。
・31日以上継続して雇用されることが見込まれている
・1週間の所定労働時間が20時間以上である
同じ会社の従業員であっても、上記の要件を満たしているかどうかで雇用保険への加入が
義務かどうかは異なります。なお、日雇い労働者にはまた別の雇用保険があります。

保険料の財源

雇用保険料の財源は下記の3つです。
A労働者負担の保険料
労働者が雇用保険に加入する際に支払う保険料で、給与から天引きされます。給与明細の「標準報酬月額」に保険料率をかけた額となります。失業等給付や育児休業給付などに充てられます。
B事業主負担の保険料
事業主が雇用保険に加入する際に支払う保険料です。こちらも失業等給付や育児休業給付などに充てられます。
C国庫からの拠出
国庫が雇用保険の一部費用を負担しています。具体的には、求職者給付費用や雇用継続給付費用などに対して国庫が一部負担しています。
なお、社会保険料の負担は基本的に労使折半ですが、雇用保険は事業者負担の方が多くなっています。

給付の種類

雇用保険では、状況に応じて、下記のような給付を受けられます。
A求職者給付
いわゆる「失業手当」です。労働者が失業し、所得の源泉を失った場合に支給されます。
B 教育訓練給付
専門職への再就職に向けて、厚生労働大臣指定の教育訓練講座を受講してかかった学費の一部補助を受けられる給付金です。「一般教育訓練給付金」「特定一般教育訓練給付金」などがあります。
C就職促進給付
早期の再就職を促すための給付金です。「再就職手当」「就業促進定着手当」、「就業手当」などがあります。
D 雇用継続給付
雇用の円滑な継続をサポートするための給付金です。「高年齢雇用継続基本給付金」や「高年齢再就職給付金」、「育児休業給付金」、「介護休業給付金」があります。
詳細な手続きや具体的な金額については、ハローワークの窓口に問い合わせるか、厚生労働省のウェブサイトを参照してください。

最後に

雇用保険制度について紹介しましたが、いかがでしょうか。何かと不安定な世の中だからこそ、このような制度を知っておくことが大切です。また、給付額などは都度変更になる場合もありますので、最新の情報をハローワークや厚生労働省のサイトなどで確認することをおすすめします。
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