「モノの値段が高くてお金がたりない…」「また値上げのニュース?」こんな思いをしている人は多いのではないでしょうか。今回は現在起こっているインフレについて、対策も含めて解説します。
監修者:ファイナンシャルプランナー 黒川 佳樹
インフレの原因
そもそもこのインフレの原因は何でしょうか。実は複数の要因が重なり合って物価高が起こっています。ひとつずつ見ていきましょう。
●円安による影響
とくに小麦や牛肉は、急速な円安が進んだことにより輸入コストが上がり、店頭販売価格も上げざるを得なくなりました。
●電気・ガス・灯油・ガソリンの値上げ
COVID-19が落ち着き、世界経済が動きだしたことにより、エネルギー需要が増えたため値段が上がっています。また、ウクライナ侵攻により原油や天然ガスが輸入しづらくなったことも原因です。
●世界的な人口増加
日本では少子化や人口減少が問題になっていますが、世界的にみると人口は増え続けています。そのため、燃料や食料の取り合いが行われているので値上げが起こっています。
●天候や感染症などの突発的な事象
COVID-19によって企業の経済活動が停滞していましたが、現在はその反動で、多くの企業が収益を確保しようと動いています。
●地球温暖化
温暖化により気候や海流が変化し、魚介類や農作物の計画的収穫が難しくなってきているため価格が上がっています。
●監修者の独自の見解
日本とアメリカの政策が異なりすぎて、金利の差が大きいこともインフレの要因と考えています。
インフレの今後の見通し
このインフレはこれからも続くのでしょうか。2023年に関しては、インフレは少し落ち着く傾向ですが、「家庭の出費が多いな」「モノが高いな」という感覚はこれからもしばらくは続くと思われます。
実はモノの値段が上がることは今に始まったことではなく、昔から起こっています。インフレとデフレを繰り返し、経済が成長します。しかし、ここまで様々な悪条件が重なったことは近年あまり経験がないのも事実です。日本は毎年2%の物価上昇を目指しているため、今後も値上げは続きます。
家庭でできるインフレ対策
これまでは、銀行にお金を預けておくと物価の上昇比率以上に増えましたし、給料も毎年上がっていたので値上げが起こってもさほど問題ではありませんでしたが、今の時代はどちらも期待できないのが問題です。そのため、銀行よりも増える「お金の置き場所」を自分自身で考える必要があります。さらに、給料が上がることも見込めないので、お金の使い方を習得することも必要です。無駄な出費やお金の貯め方、お金の増やし方を見直すことが大切です。
また、現在家計が苦しい、厳しいと思う方は10年前からの準備が間違っていることが原因だと考えられます。このままなにもしないと10年後また同じ思いをしてもっと苦しい状況になるリスクがあります。
おわりに
現在のインフレについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。インフレ対策のヒントになりましたら幸いです。「家計を見直したいが自分だけでは不安がある」「将来に向けてお金の増やし方を詳しく知りたい」という方もいらっしゃるかと思います。本サイトでは生命保険協会認定FPによる無料相談を受け付けていますので、お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
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