第35回お金コラム 保険制度の成り立ち第35回お金コラム

前回の「お金コラム第34回 民間保険の種類を知ろう」では、民間保険の種類について解説しました。では、この保険制度の成り立ちについてみなさんご存知でしょうか。今回は保険制度の成り立ちについて紹介します。

保険の考え方の起源

保険の起源は紀元前2250年頃までさかのぼります。当時の隊商(キャラバン)の間で「資金を借りて出発した隊商が災害に遭ったり盗賊に襲われて荷を失ったりした場合、損害は資金を貸した者が負う」という保険に似た取り決めが行われていました。まさに古代の海上保険ともいえるでしょう。その後、海上貿易において船と乗組員を守るための保険的な考え方が広まりました。

生命保険の成り立ち

中世ヨーロッパの「ギルド」が生命保険の起源とする説があります。商人たちは職業ごとに同業者組合「ギルド」を作り、冠婚葬祭などの組合員の経済的マイナスを組合全体で分担しあっていました。

17世紀のイギリスでは、教会の牧師たちが組合を作り、自分らに万が一のことがあった際に遺族へ生活資金を出すために保険料を出し合う制度をはじめました。この制度では全員が保険料を同額支払っていましたが、人の死亡率は年齢とともに上がっていくため、若い人よりも年配者の方がお金をもらえる可能性が高く不公平でした。そのため組合は解散してしまいました。18世紀になると、有名な天文学者エドモンド・ハレーが実際の死亡率に基づいた「生命表」を作成しました。この生命表によって保険料を計算した「生命保険」が作られました。1762年にイギリスで生命保険会社が設立され、平準保険料という方式を採用

しました。産業革命後、労働者の訴えにより生命保険は一般市民にも浸透していきました。

日本では、福沢諭吉の「西洋旅案内」で初めて生命保険が紹介された後、1881年に福沢諭吉の門下生である阿部泰蔵が欧米の近代的保険制度を手本として、日本初の保険会社を創設しました。その後、他の保険会社なども登場し、保険の普及が進みました。

損害保険の成り立ち

損害保険の成り立ちは、古代ギリシャ時代までさかのぼります。当時の海上輸送では、嵐や海賊などの予期せぬ危険に遭遇した場合、船と乗組員を守るため、やむを得ず積荷を海に捨てることもありました。この損害は、荷主と船主で負担するという習慣が生まれました。

その後、1666年のロンドンの大火がきっかけで、火災による被害まで補償するような保険が生まれました。世界ではじめて火災保険会社が創業され、その後、イギリスでは次々と火災保険会社が誕生しました。

一方日本では、16世紀~17世紀の朱印船に、「抛金 (なげかね)」という制度がありました。金融業者が航海ごとに金を出し、事故や事件が起こらず無事に航海が終われば利子と元金を徴収します。しかし船が難破した場合は支払い不要です。これが日本の損害保険のはじまりとされています。

幕末から明治維新にかけて、日本に居留する外国商社を対象とした近代的な保険制度が日本に入ってきました。1859年に横浜で損害保険業が外国保険会社により始まり、1867年に福沢諭吉が「西洋旅案内」で「火災請合」と「海上請合」を紹介しました。そして1869年、日本人による初の保険が神奈川県の税関により実施されました。1879年に日本最初の海上保険会社が営業を開始し、その後1887年には火災保険会社も誕生しました。

現在、損害保険は、海上から陸上そして宇宙へと新たな挑戦を続けており、さまざまなリスクを補償しています。

最後に

民間保険の成り立ちについて紹介しましたがいかがでしょうか。保険は、たくさんの人々が少しずつお金を出し合って大きな共有財産を作り、万が一のことがあった場合に、まとまったお金を受け取ることができる「相互扶助」の精神で成り立っています。そのような観点も念頭に置き保険の活用も視野に入れてみましょう。

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